Insights
チーム規格という考え方——5名でGMS30億円を支える組織の作り方
当社の成長単位は個人ではなく「チーム規格」(5名・年間GMS30〜60億円)です。規格化が採用計画・昇格ポスト・クライアント担当体制を同時に決める仕組みを公開します。
組織は「人数」ではなく「規格」で増やす
組織の成長は普通、人数で語られます。「来期は5名採用します」——しかし人数は、その組織が何を支えられるかを何も説明しません。当社は成長の単位を人数ではなく**チーム規格——5名のチームで年間GMS(流通取引総額)30〜60億円を支える標準ユニット——**に置いています。会社が大きくなるとは、当社においては「規格を満たすチームが1つ増えること」です。
1つの規格が、3つの計画を同時に決める
規格化の効用は、バラバラに立てられがちな3つの計画が、同じ1つの規格から機械的に導かれることです。
- 採用計画 — 「良い人がいたら採る」ではなく、次のチーム規格の組成に必要な席から逆算して採ります。採用の失敗の多くは基準の曖昧さから来ますが、規格は席の要件を先に決めてしまいます。
- 昇格ポスト — チームが増えれば、チームを率いる席と育成する席が規格の数だけ生まれます。昇格が「上が詰まっているから待つ」ものではなく、事業成長と連動して構造的に生まれるものになります。
- クライアント担当体制 — クライアントから見れば、規格は「どういう体制が自分たちを担当するのか」の事前の答えです。担当者個人の力量への依存——属人性のリスク——を、チームの規格が吸収します。
5名という人数は、全員の仕事が互いに見える上限であり、GMS30〜60億円は、その5名が判断の質を落とさずに支えられる実測ベースの範囲です。規格はスローガンではなく、運用の実測から引いた線です。
図の読み方: 出典は当社の人事設計正本(2026年7月・経営承認済みの公開範囲)です。GMSレンジはチーム規格の設計値であり、個別クライアントの数値ではありません。
規格化の、上振れと下振れを先に言います
- 上振れ: 少人数で大きな流通額を支える構造は、一人あたりの生む付加価値を高く保ちます。給与の二階建て設計(組織構築給)の原資は、この規格が作ります。
- 下振れ: 規格は自由の制約でもあります。「自分のやり方で自分だけのチームを作りたい」人には、規格化された組織は窮屈です。また、規格を満たすまでチームは「組成中」であり、その期間は負荷も生じます。規格は完成品の写真であって、無痛の道ではありません。
なぜ私たちはこう考えるか
私たちは約25名の会社です。この規模で大手と同じ市場で戦うには、個人の英雄的な働きではなく、再現可能なユニットの積み増しで成長する必要がありました。チーム規格は、少人数の会社が「小さいまま大きな仕事をする」ための、私たちなりの答えです。